恵み〜Thanks GIving Dayに

子供のころから、折に触れ「感謝」することを教え込まれて来たような記憶があります。
感謝とは、なぜ心がけることなのでしょう?
そして、感謝とは誰に対してするのでしょうか?

近所のゴミ置き場の掃除を自発的に行っている老人が、こんな風に言っていたそうです。
「私に対して、ご苦労様と声をかける人がいるが、けしからんことだ。私のやっていることは、みんなに感謝されるべきことなのだから、皆 私に会ったら、ありがとうと言うべきなのだ」

なるほど、勤労にたいして、感謝しないといけないという意識は、とても道徳的だし、長い時代私達が教え込まれた常識なのかもしれません。
しかし、一旦、感謝を強要されたとき、なかなかその気持を創り出すことは難しいものです。
だんだんと、感謝は誰かに対して贈る気持という感覚が定着してしまいました。感謝という意識の状態をこのように理解してしまったことで、実は本来の意味を理解できず、受け取るという祝福を知らずに過ごしてしまったようです。
感謝の持つ意味は?ありがとう、という言葉がなぜすばらしいエネルギーをもっているか?
受け取ったことに気づき、その価値を知ることで、いかに自分が恵まれ、幸せな瞬間にいるか気づくことが出来るのです。それは満足する気持と似ていて、その瞬間の意識エネルギーが「感謝」そのものなのです。受け取ることが出来ない人は、なかなか、この満足感を経験することはないでしょう。
私達はあまりにも多くのものを求め、手にしたとたん、飽きずに求める行為に夢中になり、受け取ったものさえ気づけずにいるのです。
すなわち、何も受け取れずに長い時間、生きてきたから、感謝するという事の意味をはき違えてきてしまったのかもしれません。
感謝することを知ることは、礼儀をわきまえるためではなく、受け取ることを学ぶことなのです。
受け取ることが出来たとき、自然と感謝する気持ちを体験できます。

晩秋のサンクスギビングのワークでは、受け取ることを学び、その収穫を使って様々なクラフト作りを楽しみました。
色とりどりのキャンドル〜Giving Candleは、自分に備わっている叡智や才能を喜び、そのエネルギーを燃やすことで、自分がいる世界を照らす光になることをイメージしています。
自分の命の灯をともし、自分の人生を照らしながら生きること。
私たちが生きる道を照らし、そしてそこで出会う人達への道しるべになることは、おおきな喜びとなります。
その喜びを世界に投げ還すしるしとして、真っ白なスノーボール・クッキーも焼きました。
11月の軽井沢は美しい紅葉の季節を迎えていましたが、最終日には、思いがけなく雪が降りだし、辺り一面の銀世界の中で、本物のスノーボールをつくりました。
感謝するというエネルギーに触れたとたん、私達は沢山の祝福を受け取りはじめました。
受け取ることを、心ゆくまで楽しんだ4日間でした。

この受け取ることが苦手な人、意外と多いのではないでしょうか?
もっと身体の力を抜いて辺りを見回すだけで良いのです。

感謝出来ない人とは、実はとても遠慮深い人なのかもしれません。
でも、この季節に、どうぞ自分に対し、優しくおおらかになってあげてください。自分のために沢山の愛を受け取り、豊かになってください。
そのとき、自然に「ありがとう」という言葉がわき上がってくるでしょう。
欧米でお祝いするThanks Giving Dayにちなんで、沢山のものを受け取ってください。なぜなら、あなたは自然の中で生かされている尊い命なのだから…。

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