無為の表現を〜新しい年明けの記として

明けましておめでとうございます。

今年の元旦は満月の年明けでした。

日本人にとって、この年が改まるという新年の日は、特別な意味を持っているのかもしれません。

年が改まるといえば、この2010年は新たな10年期の始まりとなる、特別な年だそうです。
相変わらずテレビや新聞では、厳しい時勢の様子を伝えています。一見平和に見える日本に居ると何か不思議な気持になってきます。
このような世界が新しい流れの変化に在るというのは何を意味しているのでしょうか。

表現アートセラピー画像1年が改まり、今年はどんな年になるだろう?どんな年にしたいな…、などと思いを馳せるこの事始めの時に、関西で表現アートを体験した人達のグループ展が開かれるという知らせがありました。

その名も「コトハジメモモイロ回路展」

「アートを通して自分をみつめるって何て深くて、面白いんだろう!」というキャッチコピーに思わずワクワクした気持になりました。

一昨年、大阪で専修講座を開いたときに集まった参加者たちが企画したそうです。
皆、個性溢れる人達ばかり。
表現アートの自由な場で、創り、表現することの楽しさがこうして何かの形に繋がって行くことは、本当にうれしいことです。

表現アートセラピー画像2彼らの活動や、今まで表現アートの場で出会った人達の生き方を観ながら、アートとは表現とは何だろう?と改めて考えることが沢山ありました。

アートや表現することが、仕事として成り立つことは、在る意味幸せなのでしょうけれど、その一方、仕事になることで生まれる難しさもあります。
仕事という制約は常に表現に条件というリスクを負荷し、いつしか純粋な「今、ここ」の感覚から遠ざける可能性を含んでいるような気がするのです。

仕事という制約やノルマから離れたところで、純粋に表現する楽しさを体験することの素晴らしさを、私自身、表現アートのワークショップの中で体験してきました。
何を表現するべきか?ではなく、今何を感じ、 何を表現したいか?ということに意識を向け続け、ただ「在る」ことに喜びを感じ、たった「今」に居ることに意味を見いだせることは、まったく幸せなことなのです。

表現アートセラピー画像3そんな感覚を半年の講座の中で、なんとなく掴んだみんなが集まり、自主的に自分の今を表現するに至ったのが、この「コトハジメモモイロ回路展」なのでしょう。

自分のために、自分を表現する事以上に、大切なことがあるでしょうか?
そこには、レベルも価値も流行もありません。

ただ、自己価値を見いだすために…。

自分という表現に敬意をはらい、その作品達のためにスペースを設けること。

その特別な「場」は、岡山市で、来週1月12日から始まります。
自分を表現することは、すなわち、自分を確認する作業です。
そのワクワクする現場をぜひ、チャンスがある方はのぞいてみませんか?
アートの力、そして人間の力を改めて気づく機会となるでしょう。


表現アートセラピー画像5

コトハジメモモイロ回路展

期間 2010年1月12日(火) 〜17日(日)
時間 12:00〜19:00
場所 財団法人 岡山禁酒会館1Fにて ※展示販売あり
財団法人 岡山禁酒会館HP
http://ww61.tiki.ne.jp/~kinsyukaikan/index.html
〒700-0823 岡山市丸の内1-1-15
tel:086-222-6297