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間違っていることをしている時、誰もそれに気づいていません。確信犯でない限り、たいてい自分は正しいことをしていると信じています。
しかし傍から見ていると、しばしばその間違いに気づくことがあります。間違いを指摘したり、正そうと批判しても、その相手は認めようとせずに対立が起こります。それはもっともなことで、その人は自分を正しいと思っているし、万が一間違っていたとしても、それに気づきたくないと暗に思っているのですから。

間違いを批判して、その人を指さすとき、人差し指以外の指が、自分に向いているのは、「お互い様、皆同じ間違いを起こしているのに気づきなさい」という意味があるのです。